飲食店がGoogle ビジネスプロフィールを使うメリット
- Googleマップとの親和性の高さ
- Googleを使用する訪日外国人の集客が可能
- 費用がかからず無料で利用できる
- 中長期的な集客に期待ができる
- 口コミの収集が可能
- 店舗情報をまとめて表示できる
1. Googleマップとの親和性の高さ
Googleマップは近隣の飲食店を探す時や目的地へのルートを検索・ナビゲーションしてもらう時、お店を評価する時などあらゆるシーンで利用されるサービスですが、Google ビジネスプロフィールを活用することで、マップ内にお店の情報を表示できます。
それに伴い、来店可能範囲の有効なターゲットに向けたお店のアピールが可能になり、正しい情報を提供できます。
2. Googleを使用する訪日外国人の集客が可能
Google ビジネスプロフィールは、日本だけでなく海外にも多くの利用者がいます。
そのため、日本を訪れた外国人がGoogleマップを開いた時に、利用者にとって最適化された言語でプロフィールを表示できます。オーストラリア人がGoogleマップで飲食店を検索したとしたら、お店の基本情報は英語で表示されるといった仕組みです。
これによってGoogle ビジネスプロフィールを利用していないお店に比べ、優位に訪日外国人へアプローチをかけることが可能になりますが、一点ご注意いただきたいのは中国からの訪日外国人への対応です。
中国ではGoogle関連のサービスに規制があるため利用できません。そのため、中国人へのインバウンドをメインとした集客を実施する場合は、中国でシェアが高くアクティブユーザーも多いWeChat(ウィーチャット)や、Weibo(ウェイボー)などのSNS運用が有効です。
▶外国人観光客の集客方法と接客や多言語対応に関する記事はこちら
3. 費用がかからず無料で利用できる
集客施策は基本的に広告費(コスト)が必要ですが、Google ビジネスプロフィールは基本無料で利用できます。インスタグラムも無料で宣伝はできますが、レビューや訪問可能範囲のお店を直接絞り込み検索するという行動は、Googleマップと連携しているGoogle ビジネスプロフィールの方が活用価値を高く感じます。
そのため、コストを掛けずに集客を進めるという意味で、Google ビジネスプロフィールは有効な手段といえるでしょう。
4. 中長期的な集客に期待ができる
掲載期間が決められた広告とは異なり、Google ビジネスプロフィールはGoogleが利用規約変更や倒産しない限り、お店の情報を公開できます。
そのため高い評価や良い口コミをいただけた場合は、ポジティブな恩恵を中長期的に享受し続けることが可能です。
5. 口コミの収集が可能
Google ビジネスプロフィールには、評価と口コミを入力する機能があります。
口コミをいただくことで、ポジティブな口コミは次のお客様へのアプローチ、ネガティブな口コミは問題箇所を改善するためのアプローチの検討へと活用できます。
6. 店舗情報をまとめて表示できる
Google ビジネスプロフィールなら営業情報やメニュー、混雑している時間、連絡先など、お客様にとって必要な情報を見やすく表示できます。
Google ビジネスプロフィールができること
- 基本的な店舗情報と特別な情報の発信
- 来店基準となる評価と口コミ、料理写真の獲得
- アクセスデータの閲覧
- 予約やテイクアウトの注文機能
- ホームページの作成
1. 基本的な店舗情報と特別な情報の発信
メリットでも触れましたが、Google ビジネスプロフィールでは基本となる情報を表示できます。
たとえば営業時間や休業日、混雑状況といった基本情報だけでなく、バリアフリーの対応やLGBTに理解があるといったニュアンスの表示も可能になりました。
さらに基本情報へプラスしてキャンペーン情報や限定商品などのスポット情報を発信できます。
2. 来店基準となる評価と口コミ、料理写真の獲得
Googleアカウントを持っている利用者からの評価や口コミの投稿を受け取ることで、ニーズや評判の情報を得られます。さらに文章だけでなく、映える料理写真を添付してもらえる場合もあり、来店を後押しするような投稿も少なくありません。
「評価や口コミがそんなに簡単にもらえるのか?」とお考えの方もいると思いますが、Googleが積極的に口コミ投稿促進の通知や、ローカルガイド(ローカルガイドのレベルを上げることで、新機能への早期アクセスや特典などのメリットがある)による促進を行っているので、評価をもらうことに対してのハードルは高くありません。
3. アクセスデータの閲覧
検索回数はもちろん、お店の属性(ラーメン店、地元の町など)でどの程度検索されたか分かるようになっています。さらにWebページをリンク付けしていれば、Google ビジネスプロフィールを介してどの程度アクセスがあったかも分かります。
4. 予約やテイクアウト注文の機能
Google ビジネスプロフィールの「Googleで予約」を利用することで、Google検索やGoogleマップからの予約が可能になりますが、「Googleで予約」の利用には予約システムと連携が必要です。
また、管理画面からテイクアウト表示を設定することで、テイクアウト注文の受付を実施しているお店という認知を獲得できるので、当日や次回の注文の機会を獲得できます。
5. ホームページ(ウェブサイト)の作成
意外に知られていないのが、Google ビジネスプロフィール内にある「ウェブサイト機能」を利用するとホームページを作成できます。ガイドに従って操作するだけで初心者でも簡単にウェブサイトが作成できるので、サーバー費用やドメイン費用など利用料金が必要ありません。
またパソコン、スマートフォンの端末に関係なく最適化された表示(レスポンシブデザイン)に仕上げられるので、利用者にとっても使いやすい環境に整備できます。
Google ビジネスプロフィールが集客に強い理由
- Googleマップの使用経験は7割以上
- Googleマップ内の評価や口コミの充実
1. Googleマップの使用経験は7割以上
株式会社エフェクチュアルが実施した「地図アプリの利用に関する調査」によると、使ったことのある地図アプリ1位がGoogleマップの73.9%となっており、2位のYahoo!MAPの10.9%と63.9%の乖離がありました。
また、同調査内で調べられたアプリの用途では、1位が経路検索やカーナビとしての利用が55.8%、2位が店舗情報の確認(住所や立地など)で23.6%となっています。
これらのことから、Googleマップは認知が高く多くの利用者がいること、地図代わりに使用されているだけではなく、利用者にとって営業時間や駐車場の有無などの情報補完のできるサービスであることがわかりますね。実際、筆者の周りでも、カーナビの代わりにGoogleマップを利用する人は多くいますし、Googleマップを使い助手席からナビをするシーンも頻繁に目にします。
参照:「地図アプリの利用に関する調査」(株式会社エフェクチュアル)
2. Googleマップ内の評価や口コミの充実
前述したように、口コミ投稿促進の通知やローカルガイドの施策を行っているので、Googleマップは評価や口コミが集まりやすい環境です。情報が集まることで信憑性が上がり、それにより、さらに多くの人に閲覧・投稿していただける流れができています。
この流れによって、アプリ利用者の増加・集客効果の向上がさらに強まります。
Google ビジネスプロフィール活用の4つのポイント
- 更新頻度を高く、正しい情報をお届けする
- 口コミに早く返信する
- イメージしやすいように、料理やお店の写真を充実する
- 評価と口コミを促す
1. 更新頻度を高く、正しい情報をお届けする
Google ビジネスプロフィールは、更新することで効果を高められます。
せっかくGoogle ビジネスプロフィールで情報を作成しても更新を行わないと、やる気がないお店のように感じられてしまうリスクがあります。
実際、筆者は「やる気がないお店→しっかりしていない→良い接客ではない→料理もおいしくないだろう」と考えてしまうタイプなので、たとえば、祝日の営業時間や年末年始の営業の有無などを更新していないと、誠実ではないなという印象を受けます。
2. 口コミに早く返信する
返信の速度を早くすることで、次の訪問機会を伺っているお客様の印象が変わります。
口コミの返信が遅く、訪問機会を伺っているお客様に見てもらえない場合
投稿ステップ | 投稿内容・感想 |
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1. 口コミ | カフェラテが美味しかったです!! テラス席も広くて使いやすいです!! |
2. 機会を伺っているお客様が 口コミを閲覧 | カフェラテが美味しいのか。テラスも広いのか。 |
口コミの返信が早く、訪問機会を伺っているお客様に見てもらえた場合
投稿ステップ | 投稿内容・感想 |
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1. 口コミ | カフェラテが美味しかったです!! テラス席も広くて使いやすいです!! |
2. お店が返信 | 本日はご来店ありがとうございました。テラス席もご満足いただけまして幸いです。店内2階にある、ソファー席もゆったりとした時間を過ごせると思いますので、是非次回ご機会ございましたらご利用ください。 |
3. 機会を伺っているお客様が口コミと返信を閲覧 | カフェラテが美味しくて、テラスも広いのか。2階もあるのか、ソファー席ってどんなのかな?店内画像を見てみよう。 |
このように機会を伺っている人が見たタイミングで何かしらの情報が追加でき、フックとなる部分を作れると返信の価値があります。
3. 料理やお店の写真を充実させる
Google ビジネスプロフィールでは様々な写真を投稿できるので、1枚でも多くの美味しそうな料理写真や雰囲気がいい店内写真、外観の写真などを掲載しましょう。
写真が増えてお店のイメージがしやすくなると、「おしゃれなテーブルとお皿で日差しがあって気持ちよさそう」「デートで使えそうなお店だな」「実際に行ったら何を食べよう?」と想像できます。
想像してもらうことでさらにお店に行きたくなり、結果として集客へ繋げられます。
4. 評価と口コミを促す
これまでの内容で評価と口コミの重要性はご理解いただけていると思いますが、ポップや口頭、SNSで評価と口コミをお願いしましょう。Googleが積極性にお店からのコミュニケーションをプラスすることで、他店より多くの評価と口コミを獲得することが重要です。
しかし、よく見る「口コミを書いてくれたら100円引き」や「一品サービス」は規約違反なので、必ずやめましょう。
Google ビジネスプロフィールで気を付けるところ
Google ビジネスプロフィールは便利でメリットの多いサービスですが、注意点もあります。
それは次の2点です。
- 良くない評価への対応
- ガイドラインを読み、ルールを守る
1. 良くない評価への対応
良い評価があれば、良くない評価もあります。Google ビジネスプロフィールに限ったことではなく、口コミを投稿できるサイトやコミュニティでは必ず発生します。
「課題が解決できる場合は、解決策を提示」「不手際には誠実に謝罪」をすることしかできませんが、お店を良くするための機会として捉え改善に活用しましょう。
また、全く心当たりのない口コミや評価に関してはGoogleへ削除依頼を出すことも可能です。ただしGoogleの判断になり、全てが承認されるわけではありません。
2. ガイドラインを読み、ルールを守る
Google ビジネスプロフィールのガイドラインは、利用する際の根幹となるルールです。ガイドラインを破った場合、利用停止など厳しい処分が課されるので注意が必要です。
ガイドライン違反の一例
ビジネスの説明に記載すると違反になること
特別値引きなどの過度な強調コンテンツ | 「50%OFF!! 」や「期間限定200円」など |
店舗名に記載すると違反になること
マーケティング タグライン | 店舗名に「美味しい」「便利」などのマーケティング要素の追加 |
出店先情報 | 店舗名に「東京駅近く」「銀座店」などの出店先情報の追加 |
このように「お店としては普通に記載しただけ」「違反している意識はなかった」と思うことでも、ガイドライン違反に抵触する可能性があります。ですので、必ず利用前にガイドラインを確認しましょう。
参照:「Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン」(Google)
まとめ
Google ビジネスプロフィールは、無料で利用できる便利な集客ツールです。
さらに設定が簡単なので、この記事を読んだらすぐに導入できるほどの敷居の低さも魅力の一つです。
定期的な更新や口コミへの対応等が必要になりますが、利用者の満足度向上・店舗の品質改善などにも貢献できるサービスなので是非、未導入のお店は導入を開始しましょう。